■電球豆知識 (蛍光ランプの黒化種類)
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アノードスポット
電極の近くに発生する比較的境界のはっきりした黒化現象を「アノードスポット」といいます。これはランプ点灯時間の経過に伴ってランプの電極に塗布されているエミッターが飛散し、電極付近のランプ管内壁に付着して生ずるものです。この黒化は長時間の点灯にともない生じるものですが、早期に生じる場合は次のようなものが原因と考えられますので適正な使用をお願いします。
@点滅が頻繁である。A電源電圧の高過ぎ、低過ぎ
B安定器の不適正(例えばスタータ形のランプをラピッドスタート形の器具の使用するなど
Cラピッドスタート形の器具でランプの装着が不完全で接触不良の状態にある場合

エンドバンド

ランプの管端から数cm位のところからランプ中央方向に向かって黒褐色で帯状に発生する黒化現象を「エンドバンド」といい、これは長時間点灯後発生するもので、点灯中エミッターの蒸発により発生する微量のガスと水銀が化合したものです。

明るさ寿命への影響はほとんどありません。

EC黒化・黄変
EC黒化は、内面導電性皮膜(EC膜)を施したラピッドスタート形蛍光ランプにみられる現象で、内面導電性皮膜と水銀粒子間の微放電によって蛍光物質が変色することによって起こります。

また「黄変」は内面導電性皮膜と蛍光物質との反応によって生じるものです。
これらの現象は、空調設備から風がランプに直接当たって管壁が冷やされ、水銀が付着しやすい場合に発生しやすく、使用状態の改善でも低減できます。

水銀付着による黒ずみ
電極付近への付着

長時間点灯されずに放置されたランプを点灯した場合、点灯直後に見られる現象です。これは輸送中、または放置中に電極部に付着した水銀が点灯直後瞬間的に蒸発し管壁に凝集したものです。
しばらく点灯するとランプの温度の上昇で水銀が蒸発し、黒ずみは消滅します。
ランプ特性への影響はありません。

ランプ中央への付着

ランプ中央部の下側や風の当たるところなど、ランプの一部分が他の部分より冷たくなる場合に生じる現象です。
これは水銀がランプの最冷部に集まる性質をもっているため生じる現象でランプ特性には影響はありません。
参考資料:東芝LAMPS GENERAL CATALOGUE 2001 より抜粋