表1.各種の菌を殺すのに必要な殺菌線量  | 
●細菌の生存率計算法 
 
細菌に紫外線を照射した場合の細菌の生存数は、ほぼ照射時間に対して指数関数的に減少し、 
生存率は次の式で表わされます。 
 
  
 
S:細菌の生存率  
 
P、P0:照射後および照射前の細菌の生存率 
 
E:細菌に有効な紫外線放射照度(細菌効果のweightをつけて測った放射照度) 
 
t :照射時間  
 
Q:Sを1/e=36.8%とするのに必要な照射量(放射照度×時間) 
 
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図3.厚さと殺菌線透過率の関係  | 
殺菌線は有効な菌やカビに対する選択性が比較的少なく、また短時間で効果を上げることができますが、それは直接照射した場合に限られ、物体の内部や裏側は、その物質が殺菌線の透過率の良いものでない限り効果が少なくなります。 
 
殺菌線透過率は厚さによって変化します。 
 
図3は数種の物質に対する厚さと透過率の関係を示します。  
 
この図に示すように、空気はほとんど殺菌線を吸収せず、蒸留水も比較的透過率がよいが、その他のものは厚さが増すと急激に透過率が悪くなります。 
 
これらの結果から紫外線殺菌を最も効果的に利用できるのは空気殺菌および水殺菌と考えられます。 
 
1.再蒸留水 
2.生理食塩水 
3〜6. 一般の飲料用水の範囲 
4.
Fe+50mg/リットル含有水 
5.
海水(鎌倉) 
7.
リンゲル氏液 
8.
ブドー糖(20%) 注射液 
9.
Fe+5mg/リットル 含有水 
10.
合成酒(三楽) | 
 
 
 
図4.殺菌ランプGL15の分光エネルギー分布 
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●東芝殺菌ランプと特性 
 
殺菌線(253.7nm)を最も効率良く放射するよう、特殊殺菌線透過ガラスを使用していることと、ガラス内面に蛍光体層がないこと以外は、一般照明用蛍光ランプと同じです。 
 
図4は、殺菌ランプGL15の分光エネルギ分布を示します。 
 
特殊ガラスの使用により、殺菌線が紫外・可視域の放射の約90%を占めていますが、水銀のもう一つの共鳴線で ある波長185nmの紫外線は、ほとんど放射されないように設計されています。 
 
(この波長185nmの紫外線は空気中の酸素をオゾンに変える作用があり、あまり強く放射するとオゾン量がふえて、その毒性の問題が生じる恐れがありますが、ごく少量のオゾンは防臭の効果があります。) 
 
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2006,2007A 東芝 施設・屋外 照明カタログより抜粋 
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